空きビルを保有しているオーナーにとって、テナント不在は固定資産税や維持管理費の負担が重くのしかかる問題です。空きビルをそのまま放置していると、維持費や老朽化のリスクばかりが増えてしまいます。
そんなビルオーナーの悩みを解消する方法として注目を集めているのが、空きビルのスペースを携帯基地局設置場所として貸し出す方法です。
本記事では、空きビル活用における携帯基地局設置のメリットやリノベーションとの相乗効果、具体的な進め方を分かりやすく解説しているので、参考にしてみてください。
携帯基地局設置とは、空きビルの屋上スペースを携帯キャリア会社へ貸し出して、携帯基地局を設置することで収益を得る新しい空きビル活用法です。携帯キャリア会社は電波を安定して届けるべく、都市部を中心に新規の基地局候補地を常に探しています。
特に東京のような人口密集地では、ビルの高さや立地条件によって電波状況が変化しやすいため、オフィスビルや商業施設だけでなく、老朽化した空きビルにも需要があるのです。
1番のメリットは、テナント不在でも一定の収益を確保できること。老朽化した空きビルの場合、テナントを集めるには建物をリノベーションする費用や手間、時間がかかります。その間、収益ゼロとなるのは心もとないでしょう。
ビルの屋上や高層階に基地局を設置すれば、キャリアから毎月の賃料が支払われるため、オーナーはテナント不在でも一定の収益を確保できます。
また、携帯基地局の設置ニーズは、建物の築年数よりも屋上のスペースや周囲の電波状況に左右されるのがポイント。古いビルでも立地条件が良ければ、携帯キャリアにとって十分魅力的な候補地になり得るのです。
老朽化が進んだビルを保有している場合、ただ携帯基地局を設置するだけではなく、リノベーションを同時に行い建物自体の資産価値を高めるのがおすすめです。
ビルの外観や共用部、耐震性能などをリノベーションしておくと、携帯キャリアと交渉しやすくなるほか、追加のテナントも誘致しやすくなります。
また、リノベーションによって設備を整え、屋上のスペースを確保しておくと、携帯基地局の設置工事もスムーズに進行するでしょう。携帯基地局の賃料を収益の土台としながら、ビル全体の魅力を高めるリノベーション工事を進めることで相乗効果を得られるのです。
携帯基地局の設置費用は、基本的に携帯キャリア側が負担することがほとんどです。ただし、ビルの耐震補強や屋上の防水工事など、基地局設置に関わる周辺設備の改修が必要になる場合はオーナー側の負担となります。
そのため、リノベーションのタイミングに合わせて設備面を整備しておくと、後から大掛かりな工事を追加する手間を減らせるでしょう。
契約手続きは、主に携帯キャリアと直接やりとりする場合と、代理店・仲介業者を介する場合の2パターン。
手続きの流れとしては、まず携帯キャリアや仲介業者が現地調査を行い、電波測定や設置スペースの確認を実施します。その上で、ビルオーナーと契約条件(賃料、工期、契約期間など)を交渉し、合意に至れば工事がスタート。賃料の支払いは基地局が稼働し始めてから発生するケースがほとんどです。
初めて携帯基地局を導入するオーナーにとってはやや複雑に感じられるかもしれません。そんな時は、携帯基地局設置サポートの実績があるリノベーション会社や仲介会社に相談すると良いでしょう。